
業界のこと
“運転好き”を仕事にしたら、東京がもっと好きになった。 沖縄出身・30代女性ドライバーが見つけた“自分らしい働き方”

最近、20代・30代の若手ドライバーや、
女性ドライバーが増えてきています。
未だに「男性の仕事」「年齢層が高い」
というイメージも強いタクシードライバーの仕事ですが、
だんだんと転職する際の選択肢のひとつとして、
幅広い層に支持を受け始めています。
そこで今回は、沖縄出身・東京在住の
現役30代女性ドライバー・伊良皆さんにインタビューを実施。
「なぜ全くの未経験からタクシードライバーを選んだのか?」
「地方出身者として東京で働くことに不安はなかったのか?」
「女性ならではのやりがいや働きやすさとは?」など、
気になるポイントをたっぷりと語っていただきました!
CONTENTS
こんな方にオススメ!
- 女性でタクシードライバーに挑戦してみたい人
- 若手ドライバーのリアルな働き方を知りたい人
- 地方から都心のタクシードライバーに挑戦したい人
【今回取材した現役ドライバーをご紹介】
●伊良皆(いらみな)さん
・年齢:30代 タクシードライバー歴 約2年(取材時)
・経歴:沖縄県出身。大学卒業後、東京の百貨店で美容部員として勤務。
その後、地元に戻り、行政関連の仕事や観光大使としての活動などを経験。
再び東京での挑戦を決意し、2023年に三和交通へ入社。
まったくの未経験からタクシードライバーに転身し、
「道を覚える楽しさ」と「人と接するやりがい」に魅力を感じながら、
日々乗務を続けている。
【地方出身・若手女性ドライバーの転職理由とは】
●沖縄から東京へ、異業種キャリアからのチャレンジ
最初は百貨店の美容部員として働いていました。
メイクやスキンケアが大好きだったので、
好きなブランドのカウンターに立てることが嬉しかったですね。
ただ、人間関係の難しさに悩み、心身ともに疲れてしまって、
地元・沖縄に戻ることにしました。
そこからは市役所での臨時職員や観光大使としての活動など、
いろんな職場を経験しました。
でも、ずっと心のどこかで「もう一度、東京で働きたい」
という想いは消えていなかったんです。
そんなタイミングで目にしたのが、タクシードライバーの求人でした。
「自分がタクシーの運転手?」と最初はピンときませんでしたが、
何社か説明会に参加するうちに
「もしかしたら、自分に合っているかもしれない」と思うようになりました。
●「運転が好き」それがタクシードライバーになるきっかけ
実は運転が大好きなんです。沖縄は車社会なので、
免許を取った高校卒業後からずっと車には乗っていました。
遊びに行くにも、バイトに行くにも、車は生活の一部。
ドライブが趣味みたいなもので、暇さえあればいろんな場所を走ってました。
大学時代も旅行先でレンタカーを借りて知らない道を運転するのが楽しかったし、
社会人になってからも運転がストレス解消になっていました。
そんな私にとって、「運転して、人と関わって、収入にもつながる」
タクシーの仕事は、意外と相性が良いんじゃないかと思ったんです。
道を覚えるのは確かに大変だけど、「知らない街を知る楽しさ」があって、
今でも仕事中にふとテンションが上がる瞬間があります。
●三和交通に入社を決めた理由
何社か面接を受けましたが、三和交通に決めた理由は
「ここなら、女性でも安心して働けそう」と思えたからです。
接客に力を入れているところも、自分のこれまでの経験が活かせると思いましたし、
研修やサポート体制、社宅制度なども充実していて、
「この会社ならちゃんと育ててくれそうだな」と感じました。
あと、テレビで見たことのあった
“心霊ツアー”などユニークな取り組みにも惹かれましたね。
会社説明や面接でも、丁寧に話を聞いてくれて、人の温かさを感じました。
女性が少ない業界というイメージはありましたが、
だからこそ挑戦してみたいという気持ちも強くなりました。
【不安を希望に変えた、研修とサポート体制】
●地理や道を覚える時間が、「東京を知る楽しさ」に変わった
東京の道なんてまったく分からなかった私にとって、
最初は「本当に覚えられるのかな?」という不安もありました。
でも、三和交通の研修では、地図を使った座学に加えて、
実際に社用車で都内を走りながら道を覚える時間がしっかり用意されていて、
頭の中で学んだ知識と実際の景色がつながっていくのがとても新鮮でした。
同期と一緒に「あ、ここは授業でやった交差点だ!」と盛り上がったり、
建物の名前やランドマークを頼りに道を覚えていったりするうちに、
不安よりも「東京を知る楽しさ」のほうが大きくなっていきました。
地方出身の私にとって、地名ひとつひとつが新しい発見で、
まるで東京という街を攻略していくゲームのような感覚でした。
●同期と一緒に学ぶ中で芽生えた、“仲間”という支え
私が入社したときは、同期が10人ほどいて、
みんな同じスタートラインからの挑戦でした。
研修では、それぞれの得意・不得意を補い合いながら学んでいく
雰囲気があり、自然と「仲間意識」のようなものが芽生えていきました。
質問もしやすくて、授業中に分からないことがあれば
その場で丁寧に教えてくれる。
トラブル対応や接客マナーについても、実例を交えた講義があったので、
リアルな場面を想像しながら学べたのも印象的でした。
今振り返っても、
「安心して初乗務を迎えられたのは、あの研修のおかげだったな」
と思います。
分からないことがあったら、今でも相談できる環境があるというのも、
心強いですね。
※三和交通の研修制度について、詳しくはこちらをご覧ください。
●社宅・免許支援などのフォロー体制が安心材料に
東京で働くとなった時、最初に不安だったのは「住まい」でした。
でも、三和交通には社宅制度があって、
しかも面接の翌日には入居できるスピード感。
私は埼玉エリアの社宅に入れてもらいましたが、
駅近で会社にも通いやすく、生活にも全く不便はありませんでした。
また、タクシー乗務に必要な二種免許も、費用を会社が負担してくれるので、
金銭的なハードルも低く、すぐにチャレンジできたのがありがたかったです。
何より嬉しかったのは「分からないことは、何でも聞いて大丈夫」
という雰囲気があること。
入社から約2年経った今でも、「ここに入って良かった」と思えるくらい、
安心して働ける職場です。
【東京の道を知ることが、毎日のワクワクになる】
●東京で見つけた私のお気に入りの景色たち
東京で働くようになって、毎日がちょっとした観光気分です。
たとえば、朝イチで環八通りを走っているとき、
ふと見える富士山がすごくきれいで、「よし、今日も頑張ろう」って思えたり。
空港送迎のあとに首都高を走ってレインボーブリッジを渡る瞬間も、
「ああ、東京ってすごいな」って毎回感動してます。
あとは、やっぱり東京タワーですね。
夜になるとライトアップされて、何度見ても「きれいだなあ」と思います。
沖縄から出てきて、最初は東京の道の多さや複雑さに驚きましたが、
今では景色込みで楽しめるようになりました。
「ここを曲がるとあの景色が見える」そんなふうに、
少しずつ“自分の東京”が増えていくのが嬉しいです。
●得意エリアは世田谷・大田区。お客様に教えてもらう道の魅力
私が得意にしているエリアは、世田谷区と大田区です。
細い道や一方通行が多くて、最初は難しく感じましたが、
だからこそやりがいがありますし、何よりお客様がとても親切なんです。
「この道の方が近いよ」と教えてくださったり、
地元の人しか知らない抜け道を案内してくれたり。
ナビに頼るだけじゃ覚えられない“リアルな道”を知れるのは、
すごくありがたいです。
覚えたルートが1本増えるたびに、
「また一つレベルアップできた」と思えるのも嬉しいですね。
道を覚えるって、義務というよりは、楽しみに近い感覚。
難しさの中に面白さがあって、それがこの仕事の魅力の一つだと感じています。
※現役のドライバーが教える「道を覚えるコツ」はこちらの記事でもご紹介しています。
興味のある方は、ぜひ合わせてご覧ください。
【接客も語学も観光も、全部活かせる“今の私”】
●百貨店で磨いた丁寧な接客マナーがそのまま活きる
百貨店で美容部員をしていた頃、お客様対応の研修はとても厳しく、
言葉遣いや立ち居振る舞い、手の動き一つまで徹底して指導を受けました。
都内の有名百貨店のカウンターに立っていたこともあり、
求められる接客レベルも高かったですね。
その経験は、タクシードライバーとして働く今にも
大きく活きていると感じています。
丁寧な言葉遣いや、お見送り時の所作など、
「ありがとう、優しい運転手さんでよかった」
と言ってもらえる瞬間が、何よりのやりがいです。
ただ運転するだけでなく、“人と接する仕事”としてのタクシーの魅力は、
私にとってまさに天職だなと感じることがあります。
※伊良皆さんのように、三和交通には接客業出身のドライバーが多数活躍しています。
もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
●英語の資格取得で、空港の優先レーンに
もともと留学経験や大学で英語を専攻していたこともあり、
入社前に語学系の資格をいくつか取得していました。
そのスキルを活かして、入社後に「外国人旅客接遇研修」を修了。
この認定を受けると、英語対応可能なタクシーとして、
羽田空港の国際線エリアなどにある“優先乗り場”を利用できるようになります。
ネイティブのように話せるわけではないですが、
リスニングが得意なので、質問された内容はだいたい理解できますし、
簡単な英会話なら応対できます。
外国のお客様が笑顔で「Thank you!」と言ってくださるととても嬉しいですし、
待ち時間も大幅に短縮できるため、業務もより効率的に進められます。
さらに収入面でも、羽田空港はロング(長距離移動)のお客様に
当たるチャンスが増えるので、高収入を稼ぎやすいというメリットもあります。
●観光大使の経験を活かして、観光タクシーに挑戦中
地元・沖縄で観光大使として活動していた経験もあり、
観光に関わる仕事にはずっと興味を持っていました。
タクシードライバーとして働き始めてからも、
「東京を訪れる方に、この街の魅力を伝えられる存在になりたい」
という思いがあり、まずは東京シティガイド検定にチャレンジ。
無事に合格し、観光タクシーの道に向けた“第一関門”を突破することができました。
本格的に観光タクシードライバーとして認定を受けるには、
もう少し時間がかかりますが、将来的に観光タクシーとして
活躍の幅を広げていきたいと思っています。
語学や接客のスキルも活かせる仕事なので、
私にとっては次なるやりがいのある目標です。
【地方出身・若手女性ドライバーとして、伝えたいこと】
●キッズ・陣痛・深夜の送迎…女性ドライバーの需要の高まり
働く前は、タクシー業界は男性社会のイメージが強くて、正直不安もありました。
でも実際に走り始めてみると、「女性だからこそ安心」
と言ってくださるお客様がとても多いんです。
特に深夜の時間帯、女性のお客様から
「女性の運転手さんでよかった」と言ってもらえることが増えました。
また、保護者の方からの依頼で、塾帰りのお子様を迎えに行くケースもありました。
そうした場面では、やはり女性ドライバーへの信頼が厚いと感じます。
キッズタクシーや陣痛タクシーなど、
今後もっと女性目線のニーズが広がっていくと思いますし、
実際にその需要は確実にあると感じています。
※三和交通では女性ドライバーがたくさん活躍しています。
女性ならではの働き方・やりがいについてもっと知りたい方は、
こちらの記事も合わせてご覧ください。
●タクシー=年配の仕事? いまこそ若いうちから始める価値
「タクシーって年配の方がやる仕事じゃないの?」とよく言われます。
でも、若いうちから始めるメリットはすごくあると思っています。
たとえば、地理やルートを覚えるスピードや柔軟性は、
若いほど吸収が早いと感じますし、将来的には観光タクシーや語学対応など、
キャリアの幅も広げやすい。
私はまだまだ道を覚えている途中ですが、
それも“成長途中”と捉えられるのは若手の特権かなと。
もちろん覚えることは多いけれど、それを楽しいと思えるうちは、
きっとこの仕事が自分に合っているんだと思います。
これからどんなキャリアを積めるか、楽しみながら挑戦していきたいですね。
※タクシー業界には20代の若手が続々と飛び込んできています。
三和交通で活躍中の若手ドライバーに関連した記事はこちらにもありますので、
興味のある方はぜひこちらもご覧ください。
●地方出身だから気づける、“東京”というフィールドの魅力
沖縄出身の私にとって、東京の道はまるで“異世界”でした。
上にも下にも道路があるし、一方通行や通行時間の制限も多くて、
最初は戸惑いの連続。
でも逆に、そうした難しさも含めて「知ることが楽しい」と思えたんです。
また、地方だと、夜になると誰にも会わないような場所もありますが、
東京は交番も多く、何かあった時にすぐに助けを求めやすい
という安心感もあります。
東京は美しい景色も本当にたくさんありますし、
地方出身者だからこそ、新鮮な目線で東京の魅力を見つけられると思います。
東京を旅するように働く。
そんな気持ちで日々乗務しています。
●自分の時間も収入も、しっかり手に入れられる働き方
東京に来て一番変わったのは、やっぱり収入面です。
沖縄で働いていた頃と比べると、
今はだいたい2倍から3倍くらいに年収がアップしました。
もちろんその分、覚えることも多いし大変な部分もありますが、
「頑張った分だけきちんと返ってくる」という実感があるのは大きいです。
そしてもうひとつ大きいのが、自分の時間がしっかり確保できること。
隔日勤務なので、出勤日の翌日は丸1日お休み。
明け番と公休、有給をうまく組み合わせれば、
1週間くらいのまとまったお休みも取ることができます。
私はオフシーズンを狙って沖縄に帰省することが多く、
飛行機代も抑えられて、ゆっくり家族と過ごせるのが嬉しいですね。
働く日も、休む日も、自分らしく。
そんなメリハリのある働き方ができるのが、タクシーの魅力だと感じています。
※タクシードライバーの給料について詳しく知りたい方は、
こちらの記事もご覧ください。
【まとめ】
いかがでしたか?
今回は、沖縄出身の女性ドライバー・伊良皆さんに、
未経験から東京でタクシー乗務員として活躍するまでの
ストーリーをたっぷり語っていただきました。
美容部員や市役所勤務、観光大使といった
多彩な経歴を経てたどり着いたのは、
“運転が好き”という想いを仕事にできるタクシーの世界。
「毎日が発見の連続で、東京の街を少しずつ自分の地図にしていくのが楽しい」
と笑顔で話すその姿からは、いきいきと仕事を楽しむ様子が
ひしひしと伝わってきました。
この記事を読んで、
「タクシードライバーって意外と面白そう」
「私も挑戦してみたいかも」と感じた方がいらっしゃいましたら、
ぜひお気軽に三和交通までお問い合わせください。