タクシー運転手の手取りって結局いくら？ リアルな給料事情を“徹底解剖”！

1. 世間のイメージは本当？「タクシー運転手の給料」にまつわる本音とギモン

1-1.ネット上で飛び交う「稼げる？稼げない？」リアルな声

あなたはタクシー運転手の給料に、どんなイメージを持っていますか？
SNSや口コミサイトをのぞいてみると、実にさまざまな声が見られます。

＜ポジティブな声＞
「月収50万超えも珍しくない。前職より断然稼げてる」
「努力が数字に反映されるからやりがいがある」
「無線配車やアプリ需要で空車時間が減って、前より稼げるようになった」

＜ネガティブな声＞
「稼げるけど長時間労働でキツイ。正直、体力勝負」
「土地勘ゼロでは厳しい。新人のうちはなかなか稼げない」
「稼げるのはベテランなど、ごく一部だけ」

このように、“タクシー運転手＝稼げる”という期待と、
“稼ぐには厳しい面も多い”という疑念が同時に語られているのが実情です。
なぜここまで意見が分かれるのか。その背景について詳しく見ていきましょう。

1-2.なぜ意見が分かれるのか？その理由を解説

では、なぜここまで「タクシー運転手の収入」に関する意見が分かれるのでしょうか？
その大きな要因は、いまだに根強く残る“昔ながらのイメージ”にあります。
たとえば、「長時間労働が当たり前」「休みが取りづらい」
「稼げるのはベテランだけ」といった印象を持っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、現在のタクシー業界では労働環境が大きく変化しています。

勤務時間や休憩時間は、法律に基づいて厳格に管理されており、
過度な長時間労働は明確に禁止されています。
特に大手タクシー会社では、健康管理やコンプライアンスの観点からも、
無理のない労働スケジュールが徹底されており、
クリーンな働き方が当たり前になっています。

さらに、アプリ配車や無線配車の普及により、
ベテランと新人との「経験格差」も縮まりつつあります。
事実、三和交通の2023年実績データを見ても、
新人とベテランとの間で大きな収入格差はなくなりつつあることが分かります。

＜三和交通で働く全ドライバーの平均年収＞
平均年収533万円
＜新人ドライバー（中途入社1年目）の平均年収＞
平均年収485万円

だからこそ今必要なのは、タクシー業界に対するイメージの“アップデート”です。
そこで、次章以降では実際の給与体系や手取りの仕組みを、
具体的なデータとともに解説していきます。

※タクシー業界の収入事情については、こちらの記事も合わせてご覧ください。

【2025最新】タクシードライバーが稼げるって本当？嘘？ 一般企業と給料・年収比較！

 

2．まずはここから！タクシー運転手の給料システムを基本から解説

2-1.固定給＋歩合制とは？タクシー業界ならではの報酬体系

タクシー運転手の給与は、基本的に「固定給＋歩合給」で構成されています。
つまり、一定額の固定給が保障されつつ、
売上に応じたインセンティブ（歩合）が上乗せされる仕組みです。
たとえば月の売上（営業収入：以下「営収」と省略）が高ければ、
その分だけ歩合が加算され、手取り額も大きくなります。

この歩合給は“成果に応じて収入が変動する”ため、
不安定という印象を持たれがちですが、その分、
高収入を狙いやすいという大きな魅力もあります。
努力や工夫が給与に反映されるため、
やりがいや達成感を感じやすい仕組みともいえるでしょう。

また、タクシーは市民の日常生活を支える
公共交通機関（交通インフラ）という特性があり、
通勤・通院・買い物・観光など、利用ニーズが一年を通して安定しています。
そのため、他業種と比べても月ごとの需要変動が少なく、
「稼げる月と稼げない月の差が大きすぎる」といった不安を感じにくいのも、
タクシー業界の特徴です。

2-2.「営収×歩合率」から「手取り額」が決まるまでの流れ

タクシー業界での給与は、営収と歩合率によって大きく左右されます。
営収とは、乗客から得た運賃収入のことで、月単位での売上高を指します。
そして、この営収に対するタクシー運転手の
取り分の割合を「歩合率」と呼びます。
一般的な歩合率は50～60％程度で、
たとえば営収50万円で歩合率が50％の場合、
支給される給与は25万円となります。

【支給額（営収 × 歩合率）】－【控除（所得税・社会保険料など）】＝【手取り額】

ここからさらに、所得税や社会保険料などの控除が引かれ、
最終的な「手取り額」が決まります。
つまり、営収が高く歩合率が良いほど、手取り額も増えるというわけです。

また注目したいのは、歩合率が50〜60％ということは、
タクシー運転手の取り分が会社側の取り分を上回るという点です。
一般企業の営業職などで支給されるインセンティブは、3〜5％が相場とされており、
それと比較するとタクシー業界の歩合制がいかにドライバーにとって
“稼ぎやすい仕組み”であるかが分かります。
たとえば、タクシー料金が1万円の場合、
歩合率60％であれば6,000円がそのまま支給額として反映されます。
非常にシンプルで明快な報酬体系だからこそ、
「頑張った分だけ収入になる」実感が得られやすく、
やりがいにつながるドライバーも多いのです。

2-3.未経験でも安心？給与保障制度の仕組みとは

タクシー業界では、売上に応じた歩合制が基本ですが、
会社によっては「給与保障制度」を導入している場合があります。
これは、売上（営収）が少なかった月でも、一定額の給与が保障される仕組みで、
特に未経験者や新人ドライバーにとっては心強い制度です。

三和交通でもこの制度を導入しており、
最大40万円（最大12ヶ月間）の給与保障を設定。
慣れないうちから無理に売上を追わず、
まずは地理や接客に集中してスキルを磨けるよう配慮しています。
この制度があることで、生活の不安を抱えることなく乗務に集中することが可能。
しっかり稼げるようになるまで収入面をサポートしてもらえるのは大きな魅力です。

以下では、三和交通の営業所ごとの「保障額」と「保障期間」をご紹介します。

営業所	保障期間	保障額
横浜エリア（横浜・センター南・横浜駅前）	6ヶ月間	最大35万円
三多摩エリア（府中・小平・八王子）	3ヶ月間	最大30万円
埼玉エリア	6ヶ月間	最大35万円
東京エリア	12ヶ月間	最大40万円

 

3．どれだけ走ればどれだけ稼げる？給与シミュレーションで徹底解説

3-1.売上50万円・60％歩合で手取りは？収支モデルで見てみよう

タクシー運転手の給与は、「営収」に対して会社が定める
「歩合率」を掛けた額が支給額となります。
たとえば、営収50万円・歩合率60％の場合、以下のような計算になります。

支給額：50万円 × 60％ ＝ 30万円

ここから税金や社会保険料などの控除（約3〜5万円）を引くと、
手取り額は【約25〜27万円】が目安になります。

では逆に、手取り30万円以上や50万円以上を目指すには、
どれくらいの営収（月の売上高）が必要になるのでしょうか？

◆ 目標：手取り30万円以上を得たい場合

控除額を約5万円と仮定すると、
支給額＝30万円＋5万円＝35万円
→ 歩合率60％として逆算すると、
必要な営収 ＝ 35万円 ÷ 60％ ＝ 【約58.3万円】

◆ 目標：手取り50万円以上を得たい場合

控除額を約7万円と仮定すると、
支給額＝50万円＋7万円＝57万円
→ 歩合率60％として逆算すると、
必要な営収 ＝ 57万円 ÷ 60％ ＝ 【約95万円】

このように、あなたが欲しい手取り額をもとに、
営収の目標額を設定することが可能です。

3-2.給与から何が引かれる？控除の中身をわかりやすく整理

歩合率で算出された支給額からは、各種控除が差し引かれ、
最終的な「手取り額」が決まります。
控除には大きく分けて、以下の2種類があります。

【必ず引かれる法定控除】

・所得税
・住民税
・健康保険料
・厚生年金保険料
・雇用保険料

【会社によって異なる控除項目】

・共済費・労働組合費
・制服代
・車両管理費（※まれに発生）
・社内預金や無事故共済費など

これら控除額の合計は、支給額の15～20％前後が一般的とされています。

 

4.実例で見る！月収・年収はいくらになる？リアルな収入公開

4-1.【初公開】「売上」「総支給額」の実例を大公開！

ここでは、タクシードライバーの収入構造をより具体的にイメージできるよう、
実際の一例をご紹介します。

▼実例ケース
月間売上（営収）：120万円
総支給額：65万円（＝営収×歩合率など）※注釈あり↓

このように、営収に対してどの程度が給与に反映され、
そこからどれだけ総支給されるかを把握することで、
現実的な「手取り」をイメージしやすくなります。
今回ご紹介したドライバーだと、総支給額65万円と、
他業種と比較してもかなり高水準の給与水準です。
さらに三和交通では、賞与がプラスされます。
「自分がこのケースに近い働き方をした場合、
どのくらいの手取りになるのか？年収はいくらになるのか？」
という視点で、ぜひ参考にしてみてください。

※【注釈】※
歩合率や給与体系は、各タクシー会社で異なるのはもちろん、
同一企業内の各営業所によっても異なる場合があります。
また、ドライバー個人の社歴・出勤日数・公休出勤の有無・時間外労働
などによって、支給額・控除額は大きく変動します。
そのため、実際の収入は「一律のロジック（計算式）」で
算出できるものではありません。
今回の事例もあくまで“参考情報”としてご理解ください。

 

4-2.【最新版】2025年5月の三和交通ドライバー収入ランキング

さらに、トップドライバーや平均的なドライバーが、
実際どの程度の収入を得ているのか見ていきましょう。
今回は2025年5月の三和交通の月収データを参考としています。
このように、三和交通では、グループ全体と事業所ごとの
「平均月収」と「月収ランキング」を毎月公開しています。
情報鮮度の高いリアルな給与実績が分かるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

＜2025年5月／三和交通ドライバー月収ランキング＞
【1位】月収97万7000円（48歳・4年目）
【2位】月収85万5000円（50歳・6年目）
【3位】月収85万1000円（43歳・2年目）

＜2025年5月／三和交通グループ全体平均＞
平均月収48万5000円

ちなみに年収1000万円を稼ぐためには、
賞与を含まず単純に月収だけで計算すると、
平均月収が約83.3万円必要となります。
つまり、今回の三和交通のドライバー1位～3位の方は全員、
年収1000万円に届くペースの月収を稼いでいることになります。
しかも、4年目・6年目・2年目と、
社歴の浅いドライバーがトップ3にランクインしています。
このことからも、三和交通では社歴に関わらず実力次第で
早期に年収1000万円以上を目指すことも可能だということが分かります。

※給与についてより詳しく知りたい方は、こちらも合わせてご覧ください。

給与明細大公開!

 

5.他業種と比べて本当に稼げるのか？データで見るタクシー業界の実力

5-1.全国平均と比較！タクシードライバーの平均年収は？

国税庁の「民間給与実態統計調査」（令和5年分）によると、
日本の給与所得者の平均年収は【461万円】となっています。
一方で、全国ハイヤー・タクシー連合会が発表する
「令和5年タクシー運転者の賃金・労働時間の現況」によると、
タクシードライバーの全国平均年収は【418万9900円】。
全体平均よりやや低めに見えるかもしれませんが、
これには明確な理由があります。

まず、タクシー業界では「歩合制」を導入している企業が多く、
勤務日数や時間、営業スキルによって収入に大きな差が出ます。
特に注目すべきは、業界全体の約50％が65歳以上のドライバーである点です。
これは農業と並ぶ水準で、他業界と比べても突出しています。
（例：不動産業26％、サービス業20％、建設業16％程度）。
多くのシニアドライバーは「副業」や「年金補填」のために短時間勤務をしており、
こうした働き方が平均年収を押し下げているのです。

さらに、都市部と地方ではタクシー需要に大きな差があるため、
地方の売上水準が全体平均を下げているという構造的な要因も見逃せません。

5-2.飲食・物流・ITと比べてどう？タクシー業界の給与水準

続いて、他業種との比較も見ていきましょう。
今回は近年タクシードライバーへの転職者が増えてきた
「飲食業界」「物流業界」「IT業界」を比較していきます。

厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、
飲食業界が含まれる「宿泊業・飲食サービス業」の平均月収は
【約25.9万円（年収換算：約311万円）】、
物流ドライバーなどの運送業界・運輸業界が含まれる「運輸業・郵便業」は
【約29.4万円（約353万円）】、
IT業界が含まれる「情報通信業」は【約38.1万円（約457万円）】となっています。

＜「飲食業界」「物流業界」「IT業界」との平均年収比較表＞
●宿泊・飲食サービス業（飲食業界）：
月収【約 25.9万円】→年収換算【約311万円】
●運輸・郵便業（物流業界）：
月収【約29.4万円】→年収換算【約353万円】
●情報通信業（IT業界）：
月収【約 38.1万円】→年収換算【約457万円】

これに対して、タクシードライバーの全国平均年収は
【約418.9万円（月収約34.9万円）】で、飲食業界・物流業界より高く、
IT業界には届かないという位置にあります。
あくまで全国平均であり、幅広い業界を含んだ統計値ではありますが、
他業種と比べても遜色ない給与水準であることが分かります。

※飲食業界との比較記事はこちら↓

【飲食VSタクシー】稼ぎたいならどっち？ 平均年収、稼ぎやすさ、将来性まで徹底比較！

※物流業界との比較記事はこちら↓

【物流業界VSタクシー業界】稼げるのはどっち？

5-3.市場はまだ伸びる！「固定客」と「インバウンド」2つの追い風

全国平均や他業種との比較を見てきましたが、
ここではタクシー業界の市場における今後の展望について見ていきましょう。
タクシー業界の安定収入を支えるひとつが「固定客」の存在です。
ビジネス利用や通院、介護送迎などの定期利用をはじめ、
アプリによるリピーターも増加傾向にあり、
特定エリアでの安定した収入を確保しやすい環境が整いつつあります。

一方で、訪日外国人観光客の回復により「インバウンド需要」も急速に拡大中。
空港送迎や観光地送迎、外国語対応ドライバーのニーズも高まっており、
特に都市部では高単価の案件が増加しています。
固定需要と観光需要の両輪によって、
タクシー業界は今後も堅調な成長が見込まれるマーケットといえます。

 

6.稼げる人は何が違う？タクシーで高収入を実現する3つのコツ

6-1.稼げる時間帯に働く！隔日勤務の魅力と実態

タクシー業界では、「いつ働くか」が売上に大きく影響します。
地域によってタクシーの需要は全く違ってきますが、
都市部では会社員の出勤と帰宅の時間帯と、
土日は昼夜通して需要が高くなっています。
一方で深夜・早朝は、全体的な利用者数は少ないものの、
タクシーの稼働台数が減るため競争率が下がり、
終電後の移動、空港やホテルへの送迎、飲食店街での乗降など、
高単価の案件が集中する“狙い目の時間帯”となっています。
そのため、あえてこの時間をメインに活動するドライバーも少なくありません。
また、タクシー特有の勤務形態である「隔日勤務」のスタイルは
長時間働ける分、効率的に収入を上げたい人に人気の働き方です。

【POINT】

三和交通では、基本的に「隔日勤務」の勤務スタイルを採用しています（※）。
隔日勤務では、「1日しっかり働いて1日しっかり休む」
サイクルで効率的に営収を稼ぐことが可能。
出勤や帰宅の時間帯の乗車ニーズが高いエリアで活動するなど、
戦略的に動くことで年収1000万円以上の高収入を
達成しているドライバーもいます。
（※）三和交通では、ライフスタイルに応じて
6時～12時くらいの間で出勤時間を選択することが可能です。
また、隔日勤務以外にも、日中だけ働く昼勤シフトや、
夜間のみ働く夜勤シフトも可能です。

※隔日勤務の働き方については、こちらの記事も合わせてご覧ください。

タクシーの隔日勤務ってきつい？ メリット・デメリットを徹底調査！

6-2.配車アプリ×地理力で差がつく！効率営業のススメ

「どこでお客様を乗せるか」「道に迷わずスムーズに運ぶか」は、
タクシーの売上に直結する要素です。
地理に強くなることで効率的にお客様を探せるほか、
目的地までのルート選択や渋滞回避などでも信頼を得やすくなります。
さらに、近年はアプリ配車や無線配車が主流となり、
「流し営業」に頼らず効率よく仕事ができる時代に変わってきています。
新人でもベテランドライバーと同様に仕事を受けられるチャンスがあり、
努力次第で早期に安定収入を得ることが可能です。

【POINT】

三和交通では、無線配車やアプリ予約の利用率が高く、
1日に乗車されるお客様の【約70％】を
無線・アプリ配車によって獲得しています（2023年実績）。
これにより、道に不慣れな新人でも早期に成果を出しやすく、
未経験から高収入を得るドライバーも珍しくありません。
また、研修では地理学習やルート戦略のサポートも充実しており、
安心して業務に取り組める環境が整っています。

※業界トップクラスの給与システムや充実した配車システムなど、
稼げる仕組みについて知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

タクシードライバーで年収1000万円も夢じゃない！ 三和交通で稼げる理由とは？

6-3.接遇力で収入が変わる！「接遇」が収入に直結する時代へ

タクシーは単なる移動手段ではなく、
「サービス業」としての側面も強い職業です。
挨拶や丁寧な言葉づかい、乗車時の心地よさなど、
細やかな接客がリピートや指名、チップといった形で
売上につながることもあります。
特に観光客やビジネス利用の増加に伴い、
快適さや安心感を重視する乗客が増えており、
接客スキルの重要性は年々高まっています。
接客が得意な方にとっては、
自身の強みを活かして稼げる仕事といえるでしょう。

【POINT】

三和交通では「接遇」に力を入れており、
新人教育研修や定例の取り組みの中で、
接遇スキルを体系的に学べる環境が整っています。
こうした取り組みにより、三和交通は
【業界屈指のブランド力】と【接客品質の高さ】を武器に、
多くのリピート顧客を獲得しています。
実際、「三和交通しか乗らない」というファンもいるほどで、
固定客からの予約の多さが、売上の安定につながっています。
接遇を武器に“選ばれるドライバー”になれる点も、
三和交通で働く大きな魅力のひとつです。

※三和交通が大切にしている接客や接遇について、こちらの記事もご覧ください。

タクシードライバーは究極の接客業！？～ホテルやデパートなど、一流サービスマンからの転職も意外に多い理由～