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元警察官が定年後に選んだのは“タクシー”。 タクシードライバーで再出発した理由と魅力を大公開!

タクシードライバーとして活躍している方の前職は実にさまざま。
最近では、警察官のセカンドキャリアとして
タクシードライバーを選択する方も増えてきています。
そこで今回は、38年間にわたり警察官として勤務し、
定年退職後に三和交通へ入社した現役ドライバー・中尾さんにインタビューを実施。
「なぜ警察官を定年退職したあとタクシードライバーに挑戦したのか?」
「警察の仕事とタクシーにはどんな共通点があるのか?」
「タクシードライバーを選んでよかったことは?」など、
気になる質問にたっぷりと本音で答えていただきました!
CONTENTS
こんな方にオススメ!
- タクシードライバーに興味がある人
- 警察官からタクシー業界への転職を検討している人
- 定年後の仕事に悩んでいる人
【今回取材した現役ドライバーをご紹介】
●中尾さん
・年齢:65歳 タクシードライバー歴約3年(取材時)
・経歴:1982年に警視庁へ入庁。交番勤務(地域課)を中心に、
生活安全課、交通課、総務課、機動隊などを歴任。
第一機動隊では、皇居周辺の警備などの大規模警備にも従事。
38年間の勤務を経て2020年に定年退職。
その後、東京防犯協会連合会に約1年勤務し、
買取店のフランチャイズ経営にもチャレンジ。
経営の難しさや収入面の不安から新たな道を模索し、2022年10月に三和交通へ入社。
【警察官時代について聞いてみました!】
●警察官時代の仕事内容は?
警察官になった理由は、父がもともと警察官をやっていて、
自然とその道を選んだ感じですね。
地元は熊本ですが、私は東京で警察官になって、そこでいろんな部署を経験しました。
その中でも一番長かったのが地域課、いわゆる交番勤務です。
地域の担当エリアを持って、地元の人と毎日顔を合わせるので、
人とのつながりを強く感じる仕事でした。
いまだに当時の人と連絡を取っているくらいですよ。
あとは、第一機動隊にも所属していました。
皇居の警備がメインで、大きなイベントや要人警備のときは、
関東各地にも出動しました。
いろんな現場に行きましたけど、
常に“市民の安全を守る”という意識は変わらなかったですね。
●警察官時代のやりがいや思い出深いエピソードは?
やっぱり印象に残っているのは、震災のときですね。
阪神・淡路大震災と東日本大震災、2つの大震災を経験して、
どちらの現場にも行きました。
阪神・淡路大震災のときはビルが崩れて、がれきだらけ。
東日本大震災のときは津波の被害がひどくて、
街が丸ごとなくなっているような状況でした。
それぞれまったく違う惨状で、言葉を失いました。
私たちの役割は、そういう現場での警戒や防犯活動。
火事場泥棒みたいな人もいるので、夜中も交代で見回りをしたり、
治安を守るのが仕事でした。
被災者の方々は本当に不安な思いをされていたので、
少しでも安心してもらえるようにと、気を張っていましたね。
もちろん、普段の交番勤務もやりがいはありました。
地域の人と顔を合わせて、“お巡りさんありがとう”なんて言ってもらえると、
本当に嬉しかったです。
厳しい場面も多かったですが、
人とのつながりが自分を支えてくれていたと思います。
【タクシードライバーに転職した理由を聞いてみました!】
●タクシードライバーになろうと思った理由は?
60歳で定年を迎えたとき、うちの子どもがまだ2人とも学生だったんですよ。
だから、“定年退職後に悠々自適な生活”なんてことはなく、
「まだまだ働かないと」という状況でした。
そこで、紹介を受けて最初は東京防犯協会連合会に就職しました。
でも、思っていたよりも給料が低くて…。
そのあと、買取店のフランチャイズ経営にも挑戦したんですが、
全然うまくいかなくて赤字続き。
そうしていろいろ試した結果、
『やっぱりちゃんと給料がもらえて、自分に合った働き方ができる仕事がいいな』と
考えるようになって。
それで見つけたのがタクシーだったんです。
タクシードライバーの仕事は、生活のリズム的にも、
昔の警察勤務時代と似ているし、収入も悪くない。
今の自分にとって“ちょうどいい”仕事だと思いました。
●三和交通を選んだ理由は?
いろんな求人を見て、タクシー会社をいくつか受けたんですけど、
最終的に三和交通を選びました。
一番の理由はシンプルで、“通いやすい場所”にあったから。
それって、毎日続ける上では結構大きなポイントですよね。
あとは、面接で対応してくれた所長の印象がとても良くて。
“厳しさの中にも優しさがある”という印象で、
ちゃんと人を見てくれる会社だなって思いました。
実際に入ってみても、社員の方は真面目で穏やかな方が多いですね。
あまり派手な感じの人はいなくて、落ち着いた雰囲気の中で仕事ができています。
新人の頃も、わからないことがあれば気軽に聞ける空気があって、
居心地の良さを感じました。
タクシーって個人プレーな部分も多いんですが、
三和交通は「ひとりじゃない」という安心感があります。
この雰囲気があるから、未経験からでも続けられたのかもしれません。
●入社前後で不安に感じていたことは?
正直はじめは不安だらけでした(笑)。
初めての業界だし、道もわからないし、お客さんとのやりとりもあるしで。
「果たして自分にできるのか?」という思いもありましたが、
「まずはやってみよう」と思い切って飛び込みました。
一番不安だったのは、やっぱり「道を覚えられるかどうか」。
いきなり『◯◯までお願いします』って言われても、
最初は全然ピンとこなくて。
でも今はナビがありますし、困ったら同僚にすぐ聞ける雰囲気もあったので、
思ったよりも安心して業務をスタートできました。
それに、三和交通は研修制度がしっかりしていて、
困っていたら誰かがちゃんと教えてくれる文化もあります。
最初に感じた“面倒見が良さそう”という印象そのままで、
安心して現場に出られるまで、しっかりフォローしてくれました。
【警察官からタクシードライバーへの転職はあり?なし?】
●警察官とタクシーは働き方が似ている
意外と知られていないんですけど、
警察官とタクシードライバーは勤務体系がとても似ているんですよ。
警察官時代も泊まり勤務のあと明け休み、みたいなサイクルがあって、
今のタクシーの“隔日勤務”とすごく感覚が近いんです。
警察官のときと生活スタイルがほとんど変わらないから、
入社後も生活リズムを崩さずに働けていますし、
家族も『前と同じ感覚で生活できる』と言ってくれています。
働き方の違いで言うと、タクシードライバーは「基本ひとりで行動する」から、
周りに気を遣うことも少ないし、自分のペースで働けるのがいいですね。
これは警察官時代にはなかった自由さですね。
その分、ストレスを感じずに働くことができています。
●警察官時代の経験が活きていること
警察官として長く交番勤務をやっていたので、
本当にいろんな世代の人と話してきました。
お年寄りから子どもまで、それぞれに合わせた対応が求められるので、
自然と“人に合わせる力”が身についたんでしょうね。
これはタクシーでもすごく役立っています。
あとはやっぱり、多少のトラブルでは動じなくなります。
例えば、酔っ払ったお客さんなどのトラブルも、
警察官時代は対処する側だったので、
『これはあのパターンか』『こう対応すればいいな』というのが分かります。
とはいえ、今は警察官ではないので、実際に対応することはしませんが、
対処法が分かっているというのは大きな強みになります。
もちろん、トラブルを未然に防げるという意味でも、経験値が活きてると思います。
●定年後のセカンドキャリアにタクシーは最適
よく“警察官の定年後は警備員が王道”って言いますよね。
実際、警備関連の資格も持っていますし、警備業界に行く人も多いです。
でも警備の仕事は、夏は暑く冬は寒いし、
外に立ちっぱなしなので、定年後にはじめるには正直大変だと思います。
その点、タクシーはエアコンの効いた車内での仕事で、
体力的にも精神的にもすごくラク。
それでいて「給与保障制度」も整備されているので、収入面も安心できます。
私は退職後に防犯協会やフランチャイズ経営もやってみましたけど、
結局いちばん安定して稼げて、
自分のライフスタイルに合っていたのは「タクシー」でした。
定年後に何をやろうか迷っている人は、
タクシードライバーという選択肢を一度考えてみるといいと思います。
【タクシードライバーになって良かったことは?】
●定年後の収入面が安定
現役時代に比べたら、もちろん収入は下がりましたよ。
公務員は年々給与が上がりますし、
退職時には「警部」というポジションにもなっていましたから。
でも、定年を迎えると、どの仕事でもガクッと収入が下がります。
私が定年後に就職した防犯協会もそうでしたが、
60歳を過ぎて新しく仕事を始めると大体月収20万円前後が相場。
買取店のフランチャイズをやったときなんて、赤字が続いて逆に持ち出し状態でした。
その点、今は平均して月収40万円前後
(手取りで月30万円前後の収入)は安定して確保できますし、
多い月だと月収50万円いくこともあります。
定年後の仕事の中では、タクシーはかなり“当たり”だと思います。
特に私は、子どもがまだ高校生でお金がかかる時期。
だからこそ、“稼げるセカンドキャリア”って本当にありがたいです。
年齢を重ねても、しっかり収入が得られるのは、タクシーの強みですね。
●一期一会の出会いが嬉しい
タクシードライバーの仕事は、
“次はどんな人が乗ってくるんだろう”という楽しみがあります。
毎日が新鮮で、飽きがこない。
それが一番の魅力だと思っています。
また、常連さんの中には“今日はお正月だから”と、
お年玉代わり にポチ袋をくれる方もいたりして。
人情を感じる瞬間があるのもタクシーならではの魅力です。
いろんな方と短い時間でもしっかり向き合える。
警察官のときとはまた違った、人とのつながりの面白さがあります。
●ストレスフリーな暮らし
今の生活は、ほんとうにストレスが少ないんです。
警察官のときは、業務上やらないといけないことも多く、
常にプレッシャーがありました。
でも今は、“次はどこへ行くのかな”とワクワクする気持ちのほうが大きいです。
上司に怒られることもないし、同僚とギスギスすることもない。
もちろん、気を遣う部分やトラブルに対応する場面もありますが、
自分の裁量で落ち着いて対応できますし、
困った時はフォロー体制もしっかりしています。
精神的に追い詰められるような場面がないから、心に余裕を持って働くことができる。
こんなに“気がラクな仕事”って、なかなかないですよ。
【まとめ】
●警察官からタクシー業界を目指す方へメッセージ
タクシードライバーの仕事内容や働き方が、今の自分にとても合っているので、
今後も無理のない範囲で長く働き続けたいですね。
まだ子どもも高校生なので、できるだけ家計の支えになれたらと思っています。
また、自分のように「第二のキャリア」を探している人に、
少しでもこの仕事の魅力を伝えられたらいいですね。
警察官として頑張ってきた人は、人との接し方も運転も慣れているから、
タクシードライバーは本当に「向いている仕事」だと思います。
定年後、何か始めたいという人がいたら、
『タクシー、意外といいぞ!』って勧めたいと思っています。
●まとめ
いかがでしたか?
今回は、元警察官という経歴を持つ中尾さんに、
定年後の“再スタート”についてたっぷり語っていただきました。
交番勤務や機動隊などで多くの経験を積んだ中尾さんですが、
タクシーの仕事にはまた違った面白さがあるとのこと。
「ストレスが少なくて、体にも心にもやさしい。
安定して収入を確保できて、自分のペースで働けるのが何より」
と話すその姿は、とても穏やかでイキイキとしていました。
この記事を読んで、「タクシードライバーとして働いてみたい」
「タクシーの仕事って面白いかも」
と少しでも興味を持った方がいらっしゃいましたら、
ぜひお気軽に三和交通までお問い合わせください。